Secret Garden

「samhain」資料




 一応、本文中に用語説明を書いていますが、ここでも紹介しておきます。



サウィン
 10月31日〜11月1日の夜に行われた、神々と祖霊を祀るハロウィンのもとになったケルトのお祭り。日本のお盆とよく似ている。太陽の勢いが弱まる時期であり、人々は家畜を小屋にしまったりする。異界の霊力が強まる時期でもあり、妖精や祖霊が人間界に現われる。人間は霊に悪さをされないように、仮面を付けてフェイクしたり、家の入り口に火を焚き、お供え物をした。

ケルトの年の区切りの祭り
 サウィン(冬)……豊饒神ダグダへの祭。11月1日。
 インボルグ(春)……地母神ブリギットへの祭。2月1日。
 ベルティナ(夏)……ドルイドによる火の祭。5月1日。
 ルーナサ(秋)……太陽神ルーグへの祭。8月1日。

ドルイド
 ケルトの賢者。お医者さんとか学校の先生とか、呪い師とか予言者とか司祭とか色んな顔を持つ。

フィリ
 予言者かつ詩人。竪琴を弾きながら歌ったりするので、吟遊詩人(バルド)と被ってる部分がある。でも、バルドと違い予言が出来る(ここはドルイドと被ってる)。

エリン
 現在のアイルランド。

トゥアハ・デ・ダナーン(ダーナ神族)
 人間がエリンに住む前に、エリンに先住していた神様。人間の祖先(ミール族)と戦って敗れ、丘の下の宮殿(ティル・ナ・ノグ)に潜った。人間に敬われている間はいいけれど、人間に忘れられた神様は、縮こまって妖精になってしまう。

丘(シー)
 人間に敗れてからのダーナ神族の住処。または人間の墳墓。丘の下や海の下に常若の国(ティル・ナ・ノグ)があり、そこで神様や死者がおもしろおかしく暮らしているという。丘の下に住むことから、神々や霊はシーといわれる。

常若の国(ティル・ナ・ノグ)
 ダーナ神族や死者が老いることなく楽しみながら生きているといわれている世界。イメージ的には桃源郷。

城砦(ドゥーン)
 多くの部族(トゥアハ)を纏める王の住まう場所。族長は成人した小作民を召使として王に差し出した。

王(ルイリー)
 多くの部族(トゥアハ)を纏める長。ルイリーが治める部族連合がいくつもあり、四つの王国を築いている。その中心がレンスター地方にあるタラ。他にアルスター・マンスター・コノートという王国がある。

ケルトの階級
 上王(アード・リー)>王(ルイリー)>族長>戦士>技術師・小作民(奴隷みたいなもの)

ケルトの生活スタイル
 農耕や牧畜を行うが、非常に好戦的でもあった。なので小作民より戦士のほうが階級が上。王や族長は最も優れた戦士でもある。またケルト民は、金銀の細工も得意であった。

ケルトの性習俗
 古代ケルトでは、女性には淡泊な代わりに、男色が盛んだった。王や族長は寝床の両側に伽をする男性を置いて寝ていた。男性は男性から「やらないか」と言われると、応えて当たり前。むしろ応えないのは腰抜けと思われた。ついでに、男性が男性に売春するのも当たり前だった。

・チュニック
 →ガウン

・ブラカイ
 →ズボン

・セイヨン
 →チェックのマント

・トルク
 →輪型の首飾り。身分の高い人ほど付けている。



出典:
ケルト事典(ベルンハルト・マイヤー著・鶴岡真弓監修)

ケルト人・蘇るヨーロッパ<幻の民>
(クリスチアーヌ・エリュエール著・鶴岡真弓監修)

図説 ケルトの歴史(鶴岡真弓・松村一男著)

ミステリアス・ケルト(ジョン・シャーキー著・鶴岡真弓訳)

ケルトの神話――女神と英雄と妖精と(井村君江著)

図説 ドルイド
(ミランダ・J・グリーン著・井村君江監修)
……など。

 

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