Starless Sky
どうして、自分が生き残ったのだろう。
自分より優れたひとが命を落として、ちっぽけな自分が星空を見上げている。
給水塔のうえで星空を見ながら彼女と誓ったその日、自分は希望に溢れていた。
その彼女とは、分かりあえず、すれ違い続ける。
一緒に星空を見たかったひとがいた。いつか必ず、本物の星空を見に行こうと約束していた。
そのひとは、ひとり孤独なまま逝ってしまった。自分は、そのひとの孤独に触れることも出来なかった。
自分こそ、死んでしまえばいいんだ。
星痕よ、はやく俺を捕らえに来い――!
セブンス・ヘブンをひっそり出たクラウドは、旧伍番街スラムにある教会で生活していた。
夏の暑い盛り、たぶんウータイでは七夕の祭りが行われている頃だろう。
メテオ災害でミッドガルが崩壊するまでは、伍番街スラムはプレートで空を遮られ、日の当たらない暗い場所だった。
否、魔晄炉を何機も擁するミッドガルは、もともと日光の恵みがない。魔晄炉が星の命であるライフストリームを吸い上げるため、エネルギーが枯れはて、空気が澱み太陽光を弾き返していたのだ。
――それが、いまは星空が見えている。
メテオがミッドガルの大地を甦らせるきっかけを作ったなんて、皮肉以外のなんでもないよな。
美しい星空のした、クラウドは目を細める。たかが二年、されど二年。ひとびとがエッジを造って活気を取り戻そうとするのと同じで、ミッドガルの大地も命を吹き返そうとしている。
――俺とは、大違いだな……。
俺は逆に死にたがっているんだから。
クラウドが伍番街スラムの教会で生活するのは、そこにエアリスの気配を探していたのもあるが、伍番街スラムのあたりには未だ高い濃度の魔晄が残っているからだ。
ホーリーを補助するため星は幾筋ものライフストリームをミッドガルに遣わし、メテオは回避された。が、それからしばらくして皮膚から黒い膿を出す不治の病を発するひとが多数現れ、ばたばたと死んでいった。
クラウドは家族のような関係になったマリンに奇病をうつさせないよう気を遣っていたが、その病に自分が関係しているとは知らなかった。
原因不明の病と自分が関係あると知ったのは、この教会で、デンゼルを助けたからだった。
エアリスの義母・エルミナから、忘らるる都に眠るエアリスに花束を届けてほしいと頼まれ、クラウドは今まで意識するのを避けていたエアリスの死を真正面から見つめてしまった。
クラウドのなかに、悲しみと悔恨が溢れかえった。エアリスと過ごした日々を思い出し、セフィロスが彼女を正宗で貫いた瞬間をフラッシュバックしてクラウドを苛んだ。更に自分を護るため盾になるように神羅軍の銃弾の雨に撃たれたザックスの記憶もありありと甦った。
クラウドは毎夜浅い眠りのなかを彷徨った。ティファは彼を案じ様子を窺っていたが、これはクラウド自身の問題だったので、彼女には打ち明けられない。隔てを置いたクラウドに、ティファは明らかに機嫌を損ねた。
ティファとは深い仲にある。が、彼女のことを恋人として好きとはいえない。でも、いつか彼女を愛する日が来るかもしれない。そう思っていたから、ティファとのすれ違いはクラウドのこころに楔を突き刺した。
ティファと顔を合わせ辛くなったクラウドは、しきりに優しかったエアリスを回顧した。伍番街スラム跡にあるエアリスの教会に出向いては、彼女に懺悔していた。
その頃、彼はデンゼルと出会ったのである。
食物を求め廃墟を歩いていたデンゼルは、教会のまえに停めてあるクラウドのバイクに気付き、取り付けてあった携帯端末からセブンスヘブンに電話を掛けた。その最中に、デンゼルは星痕症候群を発病したのである。
倒れているデンゼルを発見したクラウドは、彼が手にしていた携帯端末の発信履歴から、少年がセブンスヘブンに電話していたと知り、ティファに彼を連れて帰ると連絡した。星痕症候群を患うデンゼルを連れ帰ることに、躊躇いはなかった。
クラウドには、こう見えたのだ――許しを乞うクラウドに、エアリスがチャンスをくれたのだと。エアリスの教会で出会ったデンゼルは、エアリスがクラウドに遣わしたのだと。
デンゼルの病の正体を知ったティファは、彼をセブンスヘブンに連れてくるのに難色を示した。が、クラウドの必死な声色に、ティファは折れた。
仕事の合間に、クラウドは星痕症候群に関する本を片っ端から読み漁った。
そこには、クラウドを絶望に突き落とす内容が書かれていた。
――地上からライフストリームが吹き上げてから、地下水の水質が変わった。
黒色化した水を飲用、かつ沐浴に使った者のなかに、星痕症候群が発生した。
他に、メテオ災害におけるライフストリームに直接触れた者が、最も星痕症候群を発症しやすい。
病気の進行速度はひとによりまちまちであるが、自殺願望のあるもの、精神的負担のあるもの、精神虚弱なものが悪化しやすい。――
星痕症候群は、メテオ災害がなければ、そもそも存在しない病気だった。
メテオを食い止めるため吹き出したライフストリームが、星から湧き出る水を変えてしまった。
そして、ライフストリームを浴びた者が、優先して死んでゆく。
クラウドの脳裏で、巨大なマテリアの結晶のなかで眠るセフィロスに黒マテリアを手渡す自身の映像が過る。
――俺がセフィロスに黒マテリアを渡さなければ、メテオ災害はおろか、星痕症候群も起こらなかった。
――これは……星が俺に下した罰なのか?
――どちらにしろ、俺はエアリスやザックスに懺悔するには、罪深すぎる。救いなど、求めてはいけなかった。
クラウドは絶望に打ち拉がれながらも、なんとか明るく振る舞おうとした。ティファが手厚く看病し、体調を持ち直したデンゼルが自分を慕ってくれている。
――デンゼルは、俺が真実を知るべきだと諭すため、エアリスが俺に託したんだ。
そして、この困難を乗り越えられるなら、許してやると言ってるんだ。
だから、自分の手を尽くせる限り尽くして、デンゼルを星痕症候群から救う。――それしか、自分は許されないのだ。
クラウドが重い決意をしているなか、ティファはデンゼルがアバランチにより破壊された七番街プレート住民の生き残りだと知った。デンゼルを救い育てるのは、自分の責任だ。デンゼルは自分のもとに来るべくして来たのだと思い込んでいた。
クラウドとティファは、ここでもすれ違っていた。すれ違いはふたりの間に致命的な歪みを生み、決裂は避けようがなかった。
ティファはクラウドがエアリスの教会でデンゼルを助けたと知らなかった。そして、クラウドがエアリスに拘り続けていることにいい思いを抱いていなかった。
セフィロスを追う旅の最中、クラウドとエアリスは男女の仲にはなかったが、互いに想い合っていた。クラウドのことが好きだったティファは、エアリスを羨ましげに見つめていた。
ゆえに、デンゼルを助けた経緯をクラウドから聞き出したティファは、エアリスへの嫉妬を抑えきれなかった。彼女は行き場のない嫉妬と苛立ちをクラウドにぶつけた。
責めるティファに、クラウドはやはり分かり合えないのかと、さらに絶望を深めた。エアリスとの日々が、自分とティファの間に刺さった楔をより抉ってくる。死んでしまったエアリスが、いまのティファの立場を奪えるわけないのに、彼女は不安で堪らなくなる。
クラウドはただ微笑むことしか出来なかった。こころが痛みと苦しみで軋もうと、笑みを浮かべるしか出来なかった。
――もうティファとは一緒にいられない。夜が明ける前に、ここから出てゆこう。デンゼルのことが気に掛かるが、どうしようもないんだ……。
微笑みながら、クラウドはそう決心していた。
セブンスヘブンを飛び出してから、何日経ったか。クラウドはデリバリーの仕事を続けながら、エアリスの教会で生活している。
エアリスと初めて会った場所。彼女が丹精して育てた花たち。いまでも、彼女の気配が残っているような気がする。
――俺は、色んな者に負けたんだろうな。
デンゼルを苦しめる星痕症候群や、ティファとの仲、なんとか築きはじめた家族関係、そしてエアリスやザックスを見殺しにした悔恨、メテオ災害や星痕症候群で死んだ者たちへの罪悪感に、クラウドのこころは潰れ、死を望むようになってしまった。
シェラフに包まって崩れた天井から夜空を見ながら、クラウドは遣り切れない思いに苛まれていた。
――あぁ……星が、綺麗だな……。
星に関して守れなかった約束が、クラウドにはふたつある。
ひとつは給水塔のうえでティファと交わした、彼女がピンチのときに助けるというもの。
もうひとつは、自分の手で殺した、忘れえぬあのひととの、本物の星を見に行く約束。
――ティファと深い仲になっても、あのひととの思い出と尽きない想いは、こころの奥底に秘め続けていた。
あのひとへの想いは、絶対誰にも触れさせない。
どんなにティファに嫉妬されても、譲れないもの。だから、彼女とはこころから触れ合うことが出来ないのだろう。
――俺は、いつまでもあんたを忘れられない。自分でもあんたを想い続けると誓ったけど、あんたと少し似た銀髪の少年を見ただけで、あんたじゃないのに胸が高鳴るから、笑えるよな。
昨日街中で見かけた、肩で切り揃えた銀髪の少年。黒革ずくめの服装で、ちらりと見えた瞳の色が、「彼」を思わせる翡翠の色だった。
それだけで、少年を追い掛けてゆきそうになった自分に、自嘲の笑みが込み上げてきた。――どこまで、「彼」を求め続けるのだろう。
自身の弱さを自戒しながら、クラウドは眠りに就いた。
『ミッドガルは星が見えないから、つまんないな』
高層マンションの大きな窓に寄り掛かり、クラウドは冥い空を眺める。遠くに、魔晄炉の碧の光柱が、何本か見えている。
『おまえは、またフローリングに直に座り込んで。
いいから、こっちに来い』
ソファのスプリングを叩く音が聞こえ、クラウドは振り向く。
風呂上がりで長い銀髪を湿らせたままの英雄・セフィロスが、クラウドを手招きしている。ソファの前にあるガラスのリビングテーブルには、球体の機械が置かれていた。
『……なに、これ』
ソファに近寄りながらクラウドが機械を覗き込むと、セフィロスに手首を掴まれ、彼の大腿のうえに座らされた。
『プラネタリウムだ。
おまえが何度も星を見たがっていたからな。
だが、魔晄エネルギーを大量に使用するミッドガルでは、星は見られない』
魔晄学に触ったことがないクラウドは、セフィロスの言い分をよく理解できないまま、ただ頷いている。
セフィロスはクラウドを抱き込んだままプラネタリウムの設定をし、リモコンで照明を消した。
『あっ……!』
暗い天井に、点々と光が浮かび上がる。星座の形に作られた光の点や、長い帯状の光が、幻想的な美しさを醸している。
『本当の星空ほど美しくはないが、ミッドガルではこれで我慢するしかあるまい』
セフィロスも遠征先で夜空を彩る星を見たことがある。彼は星を現在位置を計るためにしか見なかったので、そもそも星空に美的価値を持たなかった。が、クラウドが何度も星空を見たいと言っていたので、屋内で人工的に星空を作り出すプラネタリウムを取り寄せたのだ。
が、クラウドは星空ではなく、プラネタリウムを興味深げに見ている。
『へぇ〜〜…。ミッドガルには、色んなものがあるんだな』
クラウドの故郷であるニブルヘイムは、物資の流通が一週間はざらに遅れる田舎である。生活必需品は売られていても、贅沢品は扱っていない。
だから、プラネタリウムを見たのも聞いたのも初めてである。ミッドガルに本格的なプラネタリウムを見られる文化施設が無くもないが、薄給の一般兵が足を運ぶような場所ではなかった。
クラウドは一度天井に描かれた星空を見上げ、溜め息を吐く。
『悪くはないんだけど……なんか、違うなぁ……』
短パンからすらりと延びるクラウドの足をゆっくりと擦りながら、セフィロスは首を傾げる。
『まぁ、ちゃちな玩具のようなものだからな。本物の星空のようには見えんだろう。
今度、神羅ビル併設の科学文化資料館にでも行って、本物のプラネタリウムでも見に行くか?』
あそこには、他にも見物な展示があるからな……と言うセフィロスに、クラウドはぶんぶんと首を振る。
『そこの星空も嘘物だろ?
俺は本当の星空が見たいんだ!』
セフィロスに向き直り、彼のバスローブの襟を掴んでクラウドはまくしたてる。クラウドの癖の強い金髪を撫で、セフィロスは考え込むように目を細めた。
『本物の星空を見るとなると、カームあたりまで行かねばならんな。
いや、カームでも、ミッドガルから近い。綺麗な星空が見えるとは限らん。
コスモエリアくらいまで行かんと、難しいかもな』
セフィロスの言葉に、クラウドはバスローブから手を放す。
近ごろのセフィロスは悩みがちで、よく科学部門附属の資料室に籠もっている。それでなくても、彼には突発的な任務が入りやすかった。
目を落としたクラウドに少しく苦笑いすると、セフィロスはクラウドの額に口づけする。
『そうだな、今すぐとはいかんが、いつか本物の星空を見にどこかに行こう』
セフィロスの提案に、クラウドは途端に元気を取り戻し、ぱぁっと明るい笑顔を見せた。
『本当!? 約束だよ、絶対だからな!』
抱きついてくるクラウドの背中を撫で、セフィロスは身体を浮かすと、クラウドを抱き上げ、ベッドルームに運んだ。
ベッドに寝かされ着ているものを脱がされると、クラウドは目を閉じてセフィロスの気配を待った。
が、傍に寄る気配はない。クラウドは目を開け、先程まで居たセフィロスのマンションではない所に寝ていると知る。
否、最初からセフィロスのマンションには居なかった。就寝時と同じ旧伍番街スラムの教会である。クラウドは幸せだった頃――セフィロスと一緒に居た頃の夢を見ていたのである。
深い嘆息を吐くと、クラウドは手の甲で目を覆った。
――星空が綺麗だから、セフィロスと星空を見に行く約束をしたときの夢を見たんだ。
今が辛いから、幸せだった頃を無性に思い出してしまう。夢に見てまで、愛するあのひとを求めてしまう。
――もう、いやだ……!
俺は充分絶望しているんだ、そろそろ星痕症候群になって死んでしまってもいいだろう!?
この世で、生きていたくないんだ……。
死にたいという思いは、誰も助けられず、何も出来ない自分への、単なる逃避かもしれない。
が、クラウドのこころの叫びは、充分すぎるほど、闇への呼び水となった。
『そんなに、星痕が欲しいのか……?』
ぞくり、と寒気がしたのと同時に、クラウドの身体が微動だにしなくなる。瞼は縫い付けられたように堅く閉じられ、指を動かそうとしたがぴくりともしなかった。
誰かの手が、両目のうえに置かれていたクラウドの手首を掴む。シェラフを開かれ、クラウドの手は寝袋のうえに押さえ付けられた。
手の感触やのしかかる肉体の重さに違和感がある。が、その声は絶対的な呪縛を為す声――狂気のセフィロスの声だった。
『おまえが星痕を望むのを、待っていた。
おまえはわたしから逃れられぬ、我が人形だからな』
誰かの唇が、クラウドの唇に重なる。唇を通してクラウドの口内に流れ込んできたもの――それは水だった。苦みとえぐみが強く、飲めたものではない味だ。それが、クラウドの喉を滑り落ちて行く。
『我が細胞の一部であるおまえが、古代種の娘を悼むか。――笑止だな』
離れた唇が、残酷な言葉を刻む。露になったクラウドの左上腕に巻かれたピンクのリボンに、指が絡む。エアリスを忘れないために、仲間内で交わされた、哀悼のリボン。それを、相手が忌々しげに弄ぶ。
『これが娘の生きた証か。
ならば、わたしはわたしの証をここに残そう。
娘の証など気にならぬ程の痛みを、おまえに残す』
セフィロスの声とともに、リボンの下に細胞を捻り上げるような痛みが走る。
「うわあぁぁッ!」
痛みに悲鳴を上げたクラウドに、セフィロスの声は愉快そうに笑う。
クラウドが呻き悶える間にも、誰かがクラウドの着衣を解き、露出した肉体を愛撫し始める。
彼の身体を愛する手管は、まったきセフィロスのもの。が、指の細さや腕の強さが、セフィロスのものではない。クラウドは混乱した。
訳が分からないまま、クラウドは反応仕掛けている芯を口に含まれ、後蕾を指で解される。その手順や手並みも、セフィロスと同じだ。
『望みどおり、わたしをくれてやろう。
餓えていたのだろう? たっぷり貪るがいい』
色気を含んだセフィロスの声を合図に、クラウドのなかに硬く張り詰めたモノが侵入してくる。セフィロスじゃない、違う! とクラウドは首を振るが、突き上げは激しくなるばかりで、拒むことなどできなかった。
絶頂に追い上げられるなか、クラウドは白く霞む意識のなかで金縛りが弛んだのを悟る。相手も、限界まで達しているのだ。
クラウドは目を開け、相手を見、瞠目する。――目の前でクラウドを犯しているのは、街中でクラウドが見掛けた、銀髪の少年だった。
銀髪の少年はクラウドと目を合わせると、にこりと笑った。
「兄さんの、身体…気持ちいいよ……。
また、僕とセックスしよう。約束だよ……」
そう言って、少年はクラウドの締め付けにあらがい、一際強くクラウドに腰を叩きつけた。
問いたいことは沢山あった。が、クラウドの思考はぷつりと切れ、そのまま意識を失う。
くすり、と笑うと、銀髪の少年はクラウドに接吻し、身体を離した。
「また会おうね、兄さん」
目が覚めたとき、乱れた自身の姿に驚いたクラウドは、左腕に結ばれたピンクのリボンの下に黒い斑の痣を見つけた。それはデンゼルの額にあったのと同じもの――星痕だった。
じくじくと痛む腕を庇いながら、昨夜の情事の最中に水のようなものを飲まされたのを思い出した。読んだ本からすると、あれが多分星痕の原因だ。
――にしても……昨夜のあれは、何だったんだ……。
セフィロスの声と、銀髪の少年。そして、星痕。
まるでセフィロスとすべて関係あるかのような符号に、クラウドは改めてぞっとする。
――俺の知らないところで、何かが動いているのかもしれない……。
きっと、自分はそれに大きく関わらされる。メテオ災害の原因を作ったというのとは、別の意味で。
そして、昨晩自分を犯した銀髪の少年と、おそらく再び会うことになるだろう――。クラウドは予感していた。
のちに、それは現実となる。セフィロスの再臨を伴って――。
end
*あとがき*
最後までお読みくださった方、ありがとうございました。
この話は、クラウドが星痕症候群を発症するまでを、公式小説に基づいて書いたものです。
本当は、七夕の日にサイトに載せたかった話ですが、話を思いついたのが、七夕の日の午前三時という極悪な時間だったので(汗)、その日に載せるのは断念しました。
が、八月五日(2010年の)現在、まだ旧暦の七夕前なので、これ使えるかも? と思い執筆しました。
で、最初から最後まで一気に思いついた話ですが、何故かクラウドを攻める相手だけ当初の予定から変わっちゃいました(汗)。
夢を見ている状態のままジェノバなセフィロスに変わり、クラウドが星痕になるはずだったんですが、話の途中で「銀髪の少年」が出てきたから、セフィロスの代わりにカダージュが攻めちゃったんだろうなー、と。
第一、この頃セフィロスは自分の容姿の記憶がないし、星痕になる条件である「水」「ネガティブ」を曖昧でなく絡めるには、このほうがいいだろうなと判断したので、こういう展開になりました。
(星痕発症条件である「水」「ネガティブ」に関しては、公式小説の「ユフィ編」「神羅編」を参考にしました)
最後、いまいち締まりのないおわり方になりましたが、これからACに続くので、まぁいいかなぁというので、ああいう形にしました。
セフィクラ大前提のカダクラに関しては、他にイメージしている話があるので、また書きたいところです。
紫 蘭
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